【金本 晟佳 016】連帯保証人と任意売却

住宅ローンを組む際に、本人だけの信用だけでは借入が出来ずに連帯保証人を付けて借入をされている方は多くおられます。
配偶者や両親、義理のご両親という方もおられるかと思います。
もし、連帯保証人が付いている状態で毎月の住宅ローンの返済が出来なくなった場合はどうなるのでしょうか?
任意売却は可能なのでしょうか?
連帯保証人がついているケースを解説いたします。

そもそも保証人と連帯保証人の違いは?
保証人と連帯保証人は、主債務者が返済できなくなった際に、代わりに返済する義務を負うという点では同じですが、主に以下の3点で違いがあります。

1)金融機関等が(連帯)保証人に対して支払いを請求をしてきた場合、保証人であれば「まずは主債務者に請求してください」と主張することができますが(催告の抗弁権)、連帯保証人はそのような主張をすることができません。

2)主債務者が返済できる資力があるにもかかわらず返済をしなかった場合、保証人であれば主債務者に資力があることを理由に、金融機関に対して主債務者の財産に強制執行をするように主張することができますが(検索の抗弁権)、連帯保証人はこのような主張をすることが出来ません、つまり、主債務者に資力があっても金融機関に対して返済をしなければなりません。

3)(連帯)保証人が複数いる場合、保証人はその頭数で割った金額のみを返済すればよいのに対して、連帯保証人は全ての人が全額を返済する義務を負っています。

このように、保証人に比べて連帯保証人はより重い責任を負っていることになります。そのため現在、住宅ローンの借入をする際には保証人ではなく連帯保証人にすることがほとんどです。

連帯保証人がいる場合の任意売却
上記のように連帯保証人には主債務者とほぼ同等の返済義務が生じているのですが、もちろん主債務者が毎月の住宅ローンをきっちり返済していれば連帯保証人に対して請求が来ることはないので、順調に返済をしている間は連帯保証人になっている事などほとんど忘れてしまっているような方もおられます。
しかし主債務者が毎月の返済が出来なくなった際に、すぐに連帯保証人の元に請求が届いてしまうのです。

任意売却は、毎月の返済が出来ていない状態を経て金融機関から一括で返済を求められた(期限の利益の喪失)後にオーバーローンの状態で売却を進めるので、主債務者とともに連帯保証人も金融期間から督促を受けることになります。
つまり、主債務者の代わりに毎月のローンを返済するか、それが不可能なら連帯保証人も主債務者と同じように住宅ローンを滞納することになりますので、それに伴うデメリット(個人信用情報に傷がつく等)も主債務者と同じようなものがあります。

金融機関から同じように督促を受け、同じように個人信用情報に傷が付き、任意売却後の残債の支払い義務に関しても同じように負うわけです。
また、金融機関に対して任意売却の意思を伝える際も双方からの意思表示が必要な点でも任意売却を進める上では主債務者と連帯保証人はある意味、運命共同体と言ってもいいかもしれません。

言い換えると主債務者と連帯保証人のどちらかが任意売却に同意しなければ、それ以上話を進めることが出来なくなってしまいます。(こうなった場合、金融機関にしてみれば任意売却で少しでも多く回収する機会を失うわけですから最終手段の競売の申し立てを起こします。)

そして何よりも注意したいのは連帯保証人が不動産等の資産を保有している場合です。
連帯保証人が自宅等の不動産を保有している場合、主債務者の自宅の任意売却後の残債が残ってしまうと、金融機関は次にその連帯保証人所有の不動産を差押えることが出来てしまうのです。
そしてその不動産を競売にかけ残債の回収に充てるのです。
実際にはそこまで押さえに来るケースはあまり聞きませんが、いつでも差押えられてしまう状態に安易に持ち込むのは絶対に避けなければなりません。

住宅ローンの返済に困ったときに連帯保証人がついている場合、または逆に主債務者が住宅ローンの返済を滞らせ、連帯保証人である自分の元に金融機関からの督促が届いた場合は上記のような点にも配慮しながら、どのように進めるのが良いのかを住宅ローン難民エールプランナーとともに慎重に検討するようにしましょう。

Filed under: 住宅ローン難民,立川:基地 — 金本 晟佳 11:11 AM

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