任意売却のデメリットについて

ローン返済の不具合による持ち家の売却については、競売よりは任意売却のほうがローン難民にとっても、債権者側にもともに大きく有利となるのが通例です。ですから競売の方向に進むよりは任意売却の可能性を探るわけです。しかしどちらにも有利と言われるこの任意売却でもデメリットと思われる点がいくつか考えられます。本日は任意売却のデメリットについて、特に競売と比較しながら調べてみようと思います。
 最初にあげられる点は個人信用情報機関に登録されるということです。いわゆる「ブラックリストに載る」ことで、5~7年ローンを組む、クレジットを作るなど金融機関の利用ができなくなります。ローン返済の滞納が約6ヵ月続くと「期限の利益を失う」ということになります。この時点でブラックリストに載ることになります。しかしこの事情は競売においても同じですので、ブラックリストに載るという点では任意売却も競売も同じことになります。
 第二にあげられる点は、住宅を売却してもオーバーローンである限り残債は残るということです。住宅を売却したのだからこれで話は終わりということにはならないのです。しかし残債の対処についてもエールプランナーが熱心に助言、指導いたします。➀返済可能な金額を返済していく。➁自己破産、個人民事再生など法的整理をとるといった方策がありますが➀が一番多いパターンです。この残債がまだありますよという点は任意売却も競売も同様なのですが、任意売却のほうが高く売れることが多いため競売の場合よりも残債は小さくなる傾向になります。
 上記二点では任意売却も競売もほぼ同じようなことになっていますが、次の第三点では大きく異なっています。第三点のデメリットは、任意売却をするためには利害関係者全員の同意が必要であるということです。一方、競売では抵当権者が申し立てをすれば裁判所の手によって競売の流れが粛々と進んでいくことになります。ところで利害関係者全員とは実際にはどのような人のことでしょうか。債権者側では2番抵当以下の者もあわせ抵当権者全員、税金の滞納により差し押さえをしている官庁などが考えられます。債務者側では共有名義で所有者が複数いる場合や、連帯債務者、連帯保証人などが考えられます。任意売却を進めるためにはこれら利害関係者全員の同意が必要になりますが、このことが任意売却のハードルを上げているデメリットといえます。悪意をもって同意を拒むというケースや、所在不明で同意が得られないといったケースもあるようです。
 最後に第四点として、任意売却を目指しても結果として競売になる可能性があるということをデメリットとしてあげておきます。任意売却の売り出し価格は債権者が決定しますが、それが市場価格と違いが大きいときはなかなか買い手が見つかりません。任意売却開始から一定期間(3~6ヶ月)売れないときは競売の申し立ても始められ、任意売却と競売が並行して進むということになります。どうしても任意売却で売れないときは競売で処分されてしまいます。こういうことのないようエールプランナーは債権者との値付け交渉をしっかりとしなければなりません。
 以上、任意売却のデメリットとして4点をあげてみました。こういった点もよく考えたうえで目の前の難局を乗り越えてください。

Filed under: 住宅ローン難民,神奈川県央:基地 — 田地野昭彦 10:44 AM

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